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遺伝子治療の始まり※固体マイナス水素イオン [健康]

遺伝子治療の始まり

 ある特定の遺伝子の異常が原因で病気が発症している場合は、その遺伝子を正常化して治療するということは、ごく自然の発想です。
 1990年9月アメリカではじめてアデノシンデアミナーゼ(ADA)欠損症という、まれな疾患に遺伝子治療が施されました。この病気は免疫不全を起こして、すぐに感染症を発症するため、無菌環境でしか生きることができない病気です。この場合は、患者の血液からリンパ球を取り出し、それに正常のADA遺伝子を導入したのちに患者の体内に戻すという方法を用います。この遺伝子治療は、たしかにほかの方法では助けられなかった患者を、治療後元気な日常生活をふつうに送れるほどに回復させることができるなどの驚くべき効果が示されたため、このような単一遺伝子の異常症に対し正常遺伝子を導入して疾患を治療する新しい方法が近年ますますさかんになろうとしているのです。

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